2023.03.29 07:47
講演会・地域の皆様との夕食会(2023/3/11 千厩国際倶楽部)
3月11日(土)17時半より、我々のベースキャンプ 千厩国際俱楽部にて、東日本大震災により犠牲となられた方々への黙祷を捧げた後、 知勝院の千坂げんぽう前住職をスピーカーとしてお招きした講演会を開催しました。
千坂げんぽう前住職は、1991年に日本で初めて樹木葬墓地を考案されました。始められた理由は、 当時散骨の需要を高めようと運動する方々がいたが、それは撒かれた地域の人のことや亡くなった方の尊厳を考えていない、 これを黙って見ているわけには行かないと思い、地域おこしのために樹木葬墓地をつくることを考えられたからとのことでした。 現在この樹木葬墓地は、正式には「樹木葬公園墓地」という名前で、千坂げんぽう前住職の里山再生活動が行われる久保川イーハトーブ世界の一部となっております。
知勝院の樹木葬公園墓地は、かつて千坂げんぽう前住職が祥雲寺(知勝院の菩提寺)の住職になられた際に、 祥雲寺をどうにかしなければならないとの思いで、ずっと気にかかっていた荒れた境内の整備に努めたところ檀家が増えたという経験から、 知勝院も手を加えたら必ず自然溢れる場所になるとイメージした為はじめられたそうです。地域おこしはイメージ出来たら実践すること、 郷土愛を持つこと、住民の声を聞くことが大事であると語ってくださいました。地方都市は身体でいうと末梢だが、 そこが丈夫でなければ国家はもたないとも強く伝えてくださいました。
講演後には、水沢教会の高橋神父、一関市藤沢町長徳寺の渋谷住職、松澤神社の萩庄様らが感想を述べてくださいましたが、 皆さま地域おこしと宗教、その関わりについて考えさせられた時間であったと仰っておりました。
講演会の終わりに佐多代表理事も、若者たちは宗教をあるレベルで真剣に考えることが大事、 つまり自分について考え、自分の道は自分で切り拓く覚悟、そして死を考えることと同様によりよく生きることに熱意を持ち続けることが重要であると語っておりました。 震災から12年を迎えたことに関しましては、震災後当初は仮設住宅を訪問し、自らも毎月の様に東北地域を訪問した。 連帯東北・西南のこれまでの12年間の活動は、具体的な計画は立てず、歩きながら考えようとやってきたが、 一つ大事にしてきたことは「ご縁」であり、12年間はあっという間であったと語っておりました。
講演会後18時半からは、講演会に参加された地元の方々約30名との夕食会を行いました。 今回の夕食会のメニューはスキヤキで、食材調達から下準備、調理まで全て村上一朗さんと奥様、娘さんが行ってくださいました。 準備から調理まで長時間に渡り、大変ご苦労様でございました。優しさに溢れたご協力に心より感謝申し上げます。
今回の夕食会は、長年勤められた大手家電メーカーを退職して岩手県西和賀へ移住し、食肉加工の研究に取り組んでおられる佐々さんにもご参加戴きました。 ご自身が時間をかけて作られたローストビーフ、塩豚、豚と牛の生ハム、多様な味のソーセージを参加者に振舞って戴き、参加者全員大変美味しくいただきました。 ご準備から提供まで全ての作業を行って戴きました。誠にありがとうございました。 また、今回は初めて一人千円の夕食代を参加者から頂戴しました。ご協力ありがとうございました。
12年をかけて築いた皆様とこのような交流の場を設けられたことを大変嬉しく思った一日でした。このご縁が今後も永く続くことを願います。
カテゴリ:Staffレポート
2023年03月29日 07:47 admin