2015年9月10日(木)、茨城県常総市で鬼怒川の堤防が決壊して発生した洪水で、避難所生活を余儀なくされている皆様を励ますべく、
連帯東北・西南では避難所となっている地域交流センターにて16日(水)及び17日(木)に「ともだちカレー®」を無償提供させて戴きました。
洪水発生の直後、東日本大震災の避難所にいち早く支援に入った経験から、現地の大変な状況はすぐに理解できました。
代表理事の指示により、弊タヘルがすぐに必要な資材を車に載せて、常総市に向かいました。
最初に市役所を訪ね、地域の避難所及び支援物資の供給場所となっていた地域交流センターを紹介されて、支援活動開始となりました。
この地域交流センターは、別称を「豊田城」と呼ぶそうです。
平安時代末期から戦国時代までこの地方を支配した垣武平氏一族の豊田氏が、
東部に流れる小貝川べりに城を築き、豊田城と呼ばれていたために命名されたものです。
1,100人収容のホール及び図書室と石下の歴史を紹介した展示室からなる施設として、平成4年に開館しました。
作業スペースは、支援物資の搬入口となっているプラットフォームを提供していただきました。
火を使う作業は外部で行いましたが、食材の下準備はボランティアスタッフの休憩場所となっていたスペースをお借りしての作業となり、
ボランティア方々にも参加してお手伝い戴きました。
初日は市役所のスタッフとも入念に打ち合わせを行い、鍋に火を入れた後は、当財団スタッフが力仕事を担当しました。
2日目は、当財団スタッフが参加できなかった為、ボランティアで地元の奥様方が応援にかけつけてくれました。
2日間を通してお手伝いして下さった守谷市在住のハセガワ様は作業のリーダー役となり、皆様と作業を進めて下さいました。
我々の活動拠点がある岩手県一関市千厩町のご出身で、現在は石岡市に住んでおられるヤマグチ様は、
タヘルが地域交流センターに入ったその夜に20Kgの鶏肉と、10Kgの玉葱を無償で届けて下さりました。
そして、2日間を通してお手伝いして下さったハセガワ様もヤマグチ様からのご紹介でした。
お二方と、ボランティアスタッフのご協力に感謝申し上げます。
昼前に「ともだちカレー®」の完成となりましたが、避難所の皆様に最優先でお配りし、
その後は隣の敷地で対応をしていた消防の皆様、そしてボランティアスタッフにもカレーを受取って戴きました。
当初は、救援物資として届いているパンでカレーを食べて戴く予定だったのですが、
カレーの出来上がり状況を見に来られたお年寄りと話をしていたところ、
避難所ではおにぎりやパンばかりなので、暖かいご飯が食べたいとのお願いを受けました。
ボランティアのスタッフにお願いしたところ、急なお願いだったにもかかわらず、少しですがご飯を用意して戴きました。
これが大好評でした。翌日は雨が降って肌寒い一日でしたので、
皆様に暖まっていただけるように、ご飯を沢山用意し、大変喜んでいただけました。
東北では「ともだちカレー®」を通して仮設住宅での暮らしを余儀なくされている皆様とのコミュニケーションを目的に活動を継続してきましたが、
今回は避難所での炊き出しであり、当財団支援活動の原点に立ち返ったつもりで対応させて戴きました。
皆様に集まって「ともだちカレー®」を食べて戴くテーブルやいすを用意できる様な状況でなかったことが悔まれますが、
皆様が笑顔で「おいしかった」と喜んで下さったので、避難所生活で疲れている皆様の心の健康に少しでもお役に立てたのではないでしょうか。
地域交流センター避難所の皆様のご健勝を心からお祈りいたします。