2021.12.26 10:15
大川小学校跡地にて(12/22 2021 宮城県石巻市)
当財団では2013年3月10日(日)、宮城県石巻市立大川小学校校庭跡地において、 東日本大震災で犠牲になった方々の鎮魂とご遺族はじめ大川地区関係者の皆様に子を亡くした母の話しで 有名なアメリカのリチャード・P・エヴァンス氏のベストセラー小説「クリスマス・ボックス」に出て来るエンゼル像の寄贈を行わせて戴きました。
そして、震災から6年目を迎えた2017年3月11日(土)には、午前10時より、 石巻市大川小学校跡地(当財団で寄贈させていただいたエンゼル像の前にて)追悼セレモニーを開催致しました。セレモニーには、 代表理事の佐多がロシアからお招きした2人の演奏家(チェリスト:セルゲイ・スロバチェフスキさん、ピアニスト:タチアナ・コレソバさん)が出席し、 美しく繊細な旋律を奏でてくれました。
この地は、2021年7月に「石巻市震災遺構大川小学校」として一般公開が開始し、周辺施設も整備がされたので訪問しました。 敷地内には、震災前後の写真等のパネルや地域模型、実物資料を展示する展示室のある大川震災伝承館が新設されていました。
2011年3月11日の東日本大震災の津波により、大川小学校の児童・教職員84名、大川地区全体で418名の方々が犠牲となりました。 犠牲者の慰霊・追悼の場とするとともに、震災被害の事実や、学校における事前防災と避難の重要性を伝えていくことを目的に公開されたそうです。 我々が寄贈したエンゼル像も、新たに築かれた土台のうえに設置されていました。
エンゼル像を寄贈する際にもご尽力いただいた武山郁夫さんは、震災当時、仕事の関係でご家族と離れて静岡で仕事中でしたが、 大川地区にお住まいだったお母様、奥様、そしてお嬢様を亡くされるという悲劇に遭遇されました。
武山さんは、そのつらい経験から見事に立ち上がり、去る2016年度にオランダ式水耕栽培施設の共同運営を開始し、「希望」を抱いて力強く歩まれております。
2021年5月には、新たな生産施設を大川小学校跡地の隣に建設され、トマトの出荷が本格的に始まっています。災害危険区域に指定された被災跡地を活用し、 敷地面積約4ヘクタールで、大型ガラスハウスでトマトを約0・7ヘクタール、ミニトマトを約0・6ヘクタール、パプリカを約0・9ヘクタールで栽培しています。
2021年11月には、2016年に稼働した旧施設の敷地内に、直売所とレストランがオープンしました。 直売所では、通常の出荷には向かない規格外のトマトやパプリカなどを特価で販売し、レストランではこれらを使ったパスタ料理などを提供し、 地域の人気店になっているそうです。我々スタッフも昼食にパスタをご馳走になりましたが、人気になるのが納得のおいしさでした。
武山さんの益々のご活躍を祈念します。
カテゴリ:Staffレポート
2021年12月26日 10:15 admin